生体認証:次世代認証メカニズム

次世代認証メカニズムの成熟にともない、ユーザー名とパスワードの組み合わせの時代が終わろうとしています。増え続けるアプリケーションで使用する旧式の認証情報を記憶しなければならない多くのユーザーが、認証情報を紙に書くなど安全性の低い方法で、パスワードを管理しています。複雑なパスワードを使用したり、複数のアプリケーションに対し同じ認証情報を再使用したりする場合には、特にそうです。

生体認証が受け入れられつつある

今その価値が認められつつある、次世代認証の1つの形が生体認証です。最近Accentureが世界中の顧客24,000名に対して実施した調査によると、回答者の60%がユーザー名とパスワードは使いにくいと答え、77%が代わりとなる認証方式に関心があると答えています。生体認証については、58%がそれを使用することに関心があると述べています。

Stratistics MRCの最近の報告では、生体認証の世界市場は2014年の1,330億ドルから、2022年には2,940億ドルに成長すると予想されており、複合年間成長率は10.4%に達します。成長は業務用とホーム セキュリティの両方の分野で見込まれ、E-コマース サービスと電子政府サービスの導入の増加も成長に寄与すると予想されます。

各種デバイスへの生体認証センサーの搭載が進む

RSAホワイト ペーパーによると、これからの認証の課題は、ユーザーへの選択肢の提供と、セキュリティ ポリシーに関するユーザーのコンプライアンスを容易にする安全な認証に対するニーズです。生体認証テクノロジーは当初、導入するには不便で、高価であるという評判でしたが、今ではずいぶん進化しました。現行世代のモバイル デバイス(カメラやスピーカーを含む)への、コスト パフォーマンスに優れた生体認証センサーの搭載が進んだことにより、使い方も便利になり、この評判も変わってきました。

新世代のスマートフォンを含む最新のデバイスでは、ハードウェア レベルでセキュリティを実現する一方、コアOSとは独立した方法で生体認証情報を検証している、とITProPortalは述べています。コアOSはマルウェアの影響を受けやすいため、この方法はセキュリティ強化に役立ちます。ウェアラブル端末やIoTが日常的に利用されるようになると、生体認証用センサーがさらに多種多様なデバイスに組み込まれることが予想されます。

生体認証で支払いの安全を確保

金銭の支払いにおけるセキュリティの向上は、生体認証識別の活用が大いに期待される領域の一つです。Biometric Updateによると、クレジット カードの紛失や盗難がもとで、あるいはトランザクション中のデータの盗難がもとで発生する不正を防止するために、音声認識と顔認識が大きな助けとなります。

たとえば、MasterCardは現在世界中でいくつものパイロット プログラムを実施しているほか、複数の大手スマートフォン メーカーとパートナー関係を結んでいます。MasterCardのサービスを利用するユーザーは、まず自分のデバイスにアプリケーションをダウンロードする必要があります。トランザクションを行う際は、認証を要求するポップアップ ウィンドウが表示されます。ユーザーは、スクリーンをタッチして指紋押捺をするか、カメラを使用して顔の画像を撮影するか、いずれかを選択できます。後者を選択する場合、Fortuneの説明によると、ユーザーはスクリーンを見ながらまばたきをすることで、トランザクションの認証をします。ユーザーはまばたきをする必要があるため、写真を使ってシステムをだますことはできません。昨今の自撮り写真の流行を考えると、顔認証という選択肢は多くの人に受け入れられるでしょう。

セキュリティとプライバシーに関する懸念を和らげるため、MasterCardは、指紋スキャンのデータが実際に同社に送信されることはなく、ユーザーの顔写真が実際に撮影されることもない、と言明しています。これらの画像がデバイスの外部に出ることはありません。顔認識技術ではユーザーの顔をマッピングしてデータに変換してから、インターネットを通じて送信します。

今後、デバイス内蔵のセンサーがさらに普及し、より多くのユーザーに受け入れられるようになるにつれ、このトレンドは一層強まるでしょう。それとともに、次世代認証メカニズムとしての生体認証も、ますます重要な役割を果たすようになるでしょう。

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